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北海道の歴史がわかる本

松です。
先日、札幌にある出版社「亜璃西社」(ありすしゃと言います)さんの創立20年記念パーティーに、縁あってお呼ばれしました。
亜璃西社さんは、エッセイストとしても活動している和田由美社長さまを筆頭とした札幌出版界の生き字引といえる老舗です。
老舗とはいえ、現在のスタッフさんには20、30代の方も在籍されており、出版不況どこ吹く風と血気盛んです。
パーティーには、250人もの業界関係者の方々が集まりました。
狭い空間に蒸すような熱気のなか、時にほほえましく、時に感動的な宴が行われ、亜璃西社さんの持つ元気を分けてもらったような感じがしました。
その亜璃西社さんの最新刊が、この「北海道の歴史がわかる本」です。
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この本は、桑原真人・札幌大学経済学部教授と川上淳・札幌大学社会学部准教授の共著によるもので、計52のトピックス(出来事)を通して、石器時代から近現代史に至るまでの北海道の歴史について解説しています。
「はじめに」によると、「本書は、北海道とその周辺地域の歴史に関心があるものの何から学んだらよいか迷っている人、もう一度歴史を学びなおしたい人、学校で習った歴史が暗記科目で少しもおもしろくなかったと思っている人、さらにフィクションよりも事実の持つおもしろさに触れてみたいと思っている人、(中略)など、主に北海道の歴史に初めて触れるであろう読者と想定して執筆した−」とのこと。
本の中身としては、各トピックスの文章量がそれほど長くないので、読みやすいのが特徴です。
ちなみに、私が特に興味をそそられたのは、「藤田留次郎爆弾死事件」。
俗に「タコ部屋」と呼ばれる過酷な労働者の実態について書かれたもので、いかに現代日本が格差社会だと言われていても、こうした職業上の差別が当たり前だった時代があったとはちょっと信じられない思いです。
他にも「へー、こんなことがあったんだ」と感心させられるエピソードが詰まっています。気になった歴史好きのアナタ、ぜひ手に取ってみては?
最後に、こんな言い方は、よろしくないかもれしませんが、文化的過疎地域(と思う)の札幌にも、こんなに素晴らしい本を上梓できる出版社があるのです。私もまだまだ未熟ではありますが、札幌の文化に対して、何か一石を投じていければなあと思っております。

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