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ヨコ子のハッケン日記VOL.31 「自宅で思うヨココ的ライター考」

前回のタカツさんのブログを見て、私も忘れかけていた熱い思いが湧きあがってきました。

140職種・2万人のデータを採集し、科学的な理論から自分に合った職種や向いている仕事のやり方などを提示する「R-CAP」((株)リクルートマネジメントソリューションズ)。受けたことがある人もいると思いますが、私も大学時代に就職活動の一環で受けさせられました。結果、向いている職業第1位が「小説家・ライター」だったんです。

そして今、曲がりなりにもライターになれている私。ときどき、このR-CAPの結果を見ながら、「いやあよかったなあ」なんて自己満足に浸ることがあります。

誰よりも就職活動に遅れをとり、どうにかこうにか契約社員で販売職に就けたものの、「何かが違う」と感じながら働いていた頃。R-CAPの結果のとおり、本や雑誌、活字まわりのことは好きだけれど、はたして仕事にできるのかと悶々としていました。そんなとき、中島らもが著書のなかで、私同様進路に悩む若者に向けて「ファッションアドバイザーになれなくても、アドバタイザー(広告主)くらいにはなれる」と語っていたのに衝撃を受け、「私もとにかく近いところにはいこう」と腹をくくったのが24歳のときでした。

しかし、そこからが本当の長い冬のはじまりでございました。

やはり、なかなか編集やライターの就職口は滅多に見つからず、あっても未経験者を雇ってくれるところなんてありません。「一昨日きやがれ」と門前払いをくらったことは数知れず。職探しに諦めた私は、「仕事がないなら、見つかるまで技術を身につけよう」と、文章講座に通ったり、それらしき催しものに足しげく参加したりしました。おばちゃんに歯の磨き方を延々聞かされたり、なぜかクエン酸を売りつけられたり、多々ありましたが、やっぱり振り返るとどれもあとで何らかのためにはなっているのですヨ。家でも写経のごとく、新聞を中心に気に入った記事をひたすら書きうつしました。多くの人が言っているように、文章を書けるようになるということは訓練あるのみ! なんて、今思えばロッキー的なストイックライフを送っていました。

わずかながらの武器を手にしつつまた始めた就職活動でしたが、ようやく、27歳にして小さな編集プロダクションに潜り込むことに成功しました。そこでも、何十頭もの牛に囲まれたり、漁船に乗り込み、おう吐を繰り返して後輩に爆笑されたりと、色々なドラマがありました。

そして、風変わりな名前の会社でライターとして働けているという今。街なかでの取材がメインのため、お店にお客としてではなく取材相手として行くことでの発見というのは数え切れません。埋もれていた人生ドラマが垣間見えたときは、まさにプロジェクトX ! 時間の不規則さや必ずしも文章ばかり書いていられるわけではなく、発狂しそうになることも多々あります。でもやはり、自分が思い描く文章が書けたり、取材相手や読者によろこんでもらえたりすると、うれしいです。ほんと。ただそれだけです。

ちなみに、R-CAPの向いている職業第2位は、「パイロット」でした。もし、1位がパイロットだったのならば、今頃どうなっていたのかは、知るよしもありません。。。

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